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日経新聞連載本 | 

鉄塔家族

佐伯一麦 著

定価(本体2,500円 +税)

A5判 上製 560 ページ
978-4-532-17065-3
2004年6月発売
品切重版未定

東北のある都市のシンボルである鉄塔が解体・新設される。工事の1年間に、麓で暮らす人たちにもそれぞれの喪失と再生のドラマがあった。三島賞作家が静謐な筆致で普通の人の強さをうたいあげた群像長編小説の傑作。第31回 大佛次郎賞受賞。

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目次

序章
 トムソーヤごっこかチャンバラをするときは、少年たちは「山」へと自転車を走らせる。目印は「山」のてっぺんに建っている細長い鉄塔だ。・・・

第1章
 3月最後の日曜日の昼過ぎ、女性の合唱の声が途切れとぎれに聞こえてきた。
 風に運ばれてくるので、風向きによって聞こえ方が変わるようだ。・・・

第2章
 本格的な鉄塔工事を前にして、すぐ隣にあるマンションの住民たちに説明会が開かれた。
 一度、工事が始まる前の昨秋にも、市の茶室がある庵を借りて・・・

第3章
 「バカヤロウ。そうじゃない、もっと右だよ右。何やってんだよ」
 今日はいつにも増して、「けつねのおじさん」の怒鳴り声が聞こえている、と朝の仕込みをしながら、売店のおねえさんは思った。・・・

第4章
 奈穂は、枕元まで響いてくる激しい震動と騒音で目が覚めた。・・・

第5章
 6月に入った日曜日の午後、黒松さんは浦和の自宅から単身赴任先のこの街へと戻ってきた。・・・

第6章
 「奥さ―ん、伸びてますねえ!」
 洗濯屋さんが、開口一番に言った。・・・

第7章
 夏空を衡くように、先端部に近付いていよいよ尖ってきた鉄塔が、高さ146メートルを目指して、着々と伸びていった。・・・

第8章
 夏休みが終わって、昼間に遊んでいる子供たちの声が消えた。
 完成が間近となって、鉄塔工事は、最後の難産のときを迎えているようだった。・・・

第9章
 瞬は、2度目の家出の決行は、15歳の誕生日の夜にする、と急に決めた。ちょうどその日の昼に、別れて暮らしている父親から手紙が届いた。・・・

終章
 正月の三が日を浦和の自宅で過ごした黒松さんは、4日に単身赴任先へと戻った。マンションを引き払うことにして、その掃除があるので、珍しいことに、奥さんも一緒だった。・・・


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